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2012年ハイクラス転職市場を大胆予測

株式会社ビズリーチ 2013年01月23日

日本最大級の年収1000万円以上の転職サイト「ビズリーチ」
2012年ハイクラス転職市場を大胆予測
「国境なき転職」「スマホ転職」「家族思い転職」「やりがい転職」

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日本最大級 注1)のハイクラス人材の転職サイト「ビズリーチ」を運営する株式会社ビズリーチ(所在地:東京都渋谷区 代表取締役:南 壮一郎)は、2012年のハイクラス転職市場(管理職や専門職に特化した転職市場)の予測についてまとめたレポート「ハイクラス転職市場2012」を本日発表しました。このレポートは、ビズリーチに登録する各業界を専門したヘッドハンターと平均年収1000万円強のビズリーチ会員へのアンケート結果を基に同社が分析しました。

  1. 注1)年収1000万円以上の会員数

「国境なき転職」でアジアへ

グローバル化に伴い、海外勤務の求人が増加。日系メーカーは、円高により、ベトナムやインドネシア、韓国などアジアに生産拠点を移す企業が急増。この動きに伴い、日系部品メーカーの生産拠点も海外に移転。そのため、現地法人社長職や、工場での品質管理・物流・購買などの部長職、人事・経理などの管理部門での求人が増加。また、商社各社は海外事業が堅調で、本社の社員を海外に転勤させるだけでは人員が足らず、海外現地法人の中途採用も活発化。この他、サービス業では、コンビニやスーパーの海外進出が加速。

「スマホ転職」で優秀なエンジニア争奪戦

スマートフォンバブルが続き、特にソーシャルゲームやアプリの開発ができるエンジニアの求人が増加。優秀な技術者の争奪戦が今年も継続。業績堅調を反映し、大幅な年収アップを提示し、優秀なエンジニアを囲い込む動きが続く。また、海外事業を推進させるために、海外でのアライアンス先との事業開発を担当する現地法人の幹部採用を進めている。欧米、アジアのみならずブラジルにまでその動きが広がっている。

震災を受け、「家族思い転職」「やりがい転職」が増加

東日本大震災以降、ワークライフバランス(仕事と私生活の両立)を重視した転職や仕事のやりがいを重視した転職を希望する人が増加。昨年5月に実施した震災後の仕事観の変化に関するアンケートで注2)、回答者の65%が「配偶者・家族との時間などのプライベートの時間も大切にしようと思うようになった」と回答。また、「転職という選択肢も考えるようになった」(63%)と回答した人の転職希望理由として、54%が「人生一度きりなので、 やりたい仕事をしたいと思ったため」、52%が「もっと直接的に人の役に立つ仕事がしたいと思うようになったため」と回答。

昨年末、転職する際の給与について会員アンケートを実施したところ注3)、回答者の1/3 が、「今より下がってもよい」と回答。震災後に自分が大切にするものについて深く考え直し、仕事観や人生観が大きく変化し、その過程で転職希望の条件も変化する求職者が増えた。また、原発事故の影響で、子どもの食の安全を確保するために関西や九州へ生活拠点を移すために転職を希望する求職者も増加。今後もこの傾向が続くと思われる。

ハイクラス転職市場は昨年に引き続き好調

リーマンショック直後のどん底に比べると、転職市場は昨年に引き続き好調。ビズリーチに登録する各業界に精通したヘッドハンター108名に「2012年の年収1000万円以上の転職市場は昨年と比較してどうなると思うか?」という質問をしたところ、「良くなる」37%と「変わらない」43%で、「悪化する」は20%という結果に。ただし、業界や職種、企業によって明暗が分かれ、勝ち組と負け組に二極化する模様。また、転職市場は、企業の業績の影響を直接受けるため、欧州危機の影響がさらに拡大したり、円高がこれ以上進行すると輸出産業はますます厳しくなり、求人件数も減少する可能性も。

年収1000万円以上で転職成功するための3つのモテ要素

昨年ビズリーチで転職成功した年収1000万円以上の求職者を分析すると、3つの要素が浮かび上がった。

マネジメント力(大規模なマネジメント経験、経営経験):
年収1000万円以上は管理職となるため、マネジメント経験は必須。何人を動かし、どれくらい利益を上げてきたのかが問われる。
高度な専門性(エンジニア、経理・財務をはじめ管理部門の専門性など):
年収1000万円以上となるとゼネラリストは求められない。
グローバル対応力(海外での事業経験):
グローバル化で海外勤務の求人が増加する中、現在、海外での事業経験がある人材が足らない状態で、モテ要素となっている。

業界別ハイクラス転職市場天気図2012

業界別に2012年のハイクラス転職市場の動向を天気図として予想してみた。各業界専門のヘッドハンターによる予測や求人数の推移などから2012年の求人数の動向を総合的に判断したもの。最も景気が良い状態を「快晴」とし、以下「晴れ」、「薄日」、「曇り」、「小雨」、「雨」、最も景気が悪い状態を「雷雨」と7段階で表している。

快晴 IT・ソフトウェア・インターネット業界: 快晴
スマートフォンバブルが続き、特にソーシャルゲームや各種アプリの開発をできるエンジニアの求人が急増。また、IT投資が増え、システム開発の求人が増加。優秀な技術者の争奪戦が勃発中。
晴れ コンサルティング業界: 晴れ
総合系コンサルティングファームが積極採用を継続。また、IT投資が多く、IT系コンサルティングファームも求人案件が多い。この他、日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)が2011年に総額5兆円を超え、過去最高となり、M&Aアドバイザリー部門でのコンサルタントの求人も増加。内需低迷に危機感を抱いた企業が新興国などに成長機会を求めており、また、円高を活かして買収を進めているため、今年も引き続き、積極採用が続くと思われる。
薄日 医療・ヘルスケア業界: 薄日
医療機器メーカーは引き続き業績堅調で、積極採用が続く。しかし、製薬業界は本年4月から医師への接待に対する自主規制を強化し、実質的に「接待禁止」の時代が始まるため、これまで接待に頼っていたMRにとっては厳しい状況となり、価値ある情報を提供できる優秀なMRの争奪戦となる可能性も。
曇りのち晴れ 商社・流通・サービス業界: 曇りのち晴れ
商社はグローバル化の流れに乗り、各社ともに好業績で、採用も活発。流通も採用が活発化。ドラッグストアが国内店舗数を急増させている。また、コンビニエンスストアやスーパーの海外進出も加速。先月、三越伊勢丹ホールディングスが3年後に中国と東南アジアをはじめ海外の店舗数を5割増やして20店体制に拡大すると発表。サービス業は、業界全体では業績はあまりよくないが、新業態や海外への活路を模索。特に、ネット宅配が今後さらに伸び、採用数が増えると予想。
曇り メーカー(機械・電気・電子)業界: 曇り
日系メーカーは、円高のため、アジアに生産拠点を移す企業が急増し、現地法人社長や、工場での品質管理・製造設計・物流管理・購買などの部長職、経営企画などの管理部門での求人が増える。また、電気自動車関連の採用は増加。しかし、円高のため、業界全体としては苦しい状態。
小雨 メーカー(消費財)業界: 小雨
低価格化が進み、業界全体は厳しい状況。しかし、海外比率を高めつつあるユニクロや食品メーカーは業績がよく、求人案件も多い。
雷雨 金融サービス業界: 雷雨
欧州危機の影響を受けて業績が悪化。外資系各社は証券を中心に中途採用活動をストップ。日本オフィスが採用を決めても、本社から承認が降りず、受け皿が極めて少ない状況。国内の生命保険会社の監査部門、生命保険、損害保険の査定部門、アセットマネジメント会社や銀行等で採用の動きが若干あるが、全体的には厳しい状況が続いている。
リーマンショックでは、日系金融企業がリストラにあった優秀な外資系金融マンを採用するチャンスと捉え、野村證券が元リーマンブラザーズ社員を受け入れ、三菱UFJ 証券(現三菱UFJ モルガン・スタンレー証券)が元モルガンスタンレー社員を受け入れた。しかし、今回は、日系金融企業も厳しいため、現在、1年以上の長期にわたって離職中の外資系金融マンが増え、金融業界では事態が深刻化している。
  1. 注2)平均年収1159万円の当サイト会員1393人に昨年5月に調査
  2. 注3)平均年収1152万円の当サイト会員1701人に昨年12月26日~本年1月4日に調査

※本リリースに含まれる調査結果をご掲載頂く際は必ず「ビズリーチ調べ」と明記してください。
分析について詳しくお話することもできますので、お問い合わせください。

ビズリーチ代表取締役南壮一郎のコメント

2012年のハイクラス転職市場は全体的には好調ですが、グローバル競争に生き残るために、各企業は事業の選択と集中を行い、勝ち組の企業は採用を活発化し、負け組の企業の中には一部の事業を撤退しリストラを行っています。そのため、求人数も企業によって二極化しています。また、昨年は、誰もが知る優良企業で問題が多発し、信頼がゆらぐなど、もはや超大手企業でも今後どうなるかわかりません。つまり、誰でも急に職を失う可能性があります。そうなって初めて自分のキャリアについて考えるのでは、『時すでに遅し』です。

がん予防のために健康診断をするのと同じように、キャリアにおいても何かあった時に手遅れにならないよう、全てのビジネスパーソンは、現在転職の予定がなくても、職務経歴書を書くことで自身について振り返り、ヘッドハンターに会うことで自分の市場価値と強みを客観的に理解し、自分の強みを更に磨くなどして、日頃から自分の可能性と選択肢を把握することが今後必要なのではないでしょうか

株式会社ビズリーチについて

日本最大級のハイクラス人材の転職サイト「ビズリーチ」(http://www.bizreach.jp/)を運営。日本初の求職者課金型転職サイトでもある。会員、ヘッドハンター、求人情報を年収1000万円以上レベルに限定し、運営事務局が独自の基準で審査を行う。会員数約10万人(直近の年収750万円以上に限定)。登録ヘッドハンター516人。求人情報(年収1000万円以上に限定)6550件。(2012年1月19日現在)2009年4月にグランドオープン。

本件のお問い合わせ先

株式会社ビズリーチ広報担当
田澤
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